月経不順や性交渉がうまくいかないなど、自分たちでも気になることがありますか？夫婦生活の頻度はどうでしょう？不妊症であるかはわかりませんが、男女ともに妊娠を妨げる明らかな要因がない場合、一般的には子どもが欲しいと考えてから（避妊を止めてから）1年を目安に医療機関への受診が推奨されています。自分たちで思い当たる要因がある場合やご夫婦の年齢（30代半ば以降）によっては、すぐに受診を検討しましょう。

不妊治療を進めていくうえでは専門の医療機関を選ぶのがベストですが、「予約が取れない」「遠方で通院が難しい」「敷居が高い」などの理由で難しいことも。このような場合は、まずは近くの産婦人科を受診しましょう。大分県内の方であれば、当センターがお二人に合った病院探しのお手伝いも承ります。

男女ともに、過ぎた時間の分だけ身体も変化しています。一人目が自然妊娠であっても、現在のお二人には何か妊娠の妨げになる要因が生じているかもしれません。二人目の妊活を始めてから1年を目安に、医療機関の受診を考えてみましょう。ご夫婦の年齢が30代半ば以降であればもう少し早く（半年程度）受診を考えてもよいでしょう。

一般的には閉経の約10年前くらいが自然妊娠の限界とされます。妊娠の可能性は30代に入ると低くなり始め、30代半ばを過ぎるとその変化は急になります。妊娠しても流産する可能性が高くなり、40代では体外受精を行っても、赤ちゃんが生まれてくる確率は10%を下回ります。ただし個人差も大きく、いずれにしても医療機関で卵巣機能などを評価して判断してもらう必要があります。

妊娠しやすい身体づくりのために健康的な生活を心がけることが第一です。睡眠不足や高ストレスがある場合には、無理のない範囲で改善しましょう。体重が増えすぎているようなら、適切なダイエットも必要です。お酒はほどほどに、タバコを吸っている場合は禁煙を目指しましょう。女性は基礎体温をつけてみるのもおすすめです。ただし、妊活を意識しすぎると、男女ともにプレッシャーやストレスを感じやすくなります。特に、夫婦生活は排卵日にこだわりすぎないようにしましょう。

女性側の検査では、卵巣やホルモンの状態を調べたり、卵管（受精が起こる場所）に問題が無いかなどを調べます。採血や内診台での超音波検査がメインですが、卵管の検査ではレントゲン撮影を行ったり、多少痛みを伴うことがあります。生理周期に合わせて行う検査も多く、いつでも検査ができるわけではありません。一通りの検査を終わらせるためには複数回の通院が必要になります。男性側の検査は基本的には精液検査のみで、何か問題が見つかった場合には、男性不妊専門の医療機関で超音波検査や採血などを行うこともあります。女性側の検査と違い、基本的にはいつでも検査が可能です。

不妊治療で一般的に行われる精液検査では、病院が準備した専用の容器に精子を自己採取し、顕微鏡で精子の数や運動性を確認します。精子の数や運動性を自分で確認するための商品も販売されていますが、きちんとしたものであれば、ある程度信頼性のある結果が出るようです。ただし、あくまでも参考程度と考え、必要に応じて医療機関での検査を受けるようにしましょう。

男性の不妊検査（精液検査やホルモン検査など）は産婦人科や泌尿器科で受けることが可能ですが、産婦人科では男性のみの受診には対応はしていないことがあります。また、どこまでの検査ができるかは医療機関によって違うため、事前に問い合わせた方がよいでしょう。大分県内の方であれば、当センターで情報提供が可能です。

治療開始までの検査で3万円前後、人工授精1回あたり5万円前後、体外受精1回あたり30～40万円程度がおおよその金額です。2022年の4月から不妊治療の保険適用が開始されましたので、この金額の3割程度が目安となります。ただし、保険適用には回数や年齢などの制限があります。また、自治体の助成金制度などが利用できる場合もあります。大分県内の情報であれば、当センターで提供可能です。