不育・流産・死産についてINFERTILITY
不育・流産・死産について
お悩みの方へ
妊娠はしますが、流産を繰り返したり、死産になってしまうことを不育症といいます。不妊症は妊娠するまでに、不育症は妊娠成立後になんらかの問題がある状態をいいます。中には不妊症に悩み、また不育症にも悩むという方もおられます。繰り返し小さないのちを失う悲しみやつらさ、妊娠・出産までの道のりはとても厳しいと感じてしまうことでしょう。私たちは、常に寄り添い、医師や心理士とともにチームでサポートします。ここには相談できるひとや場所があり、そして、同じ経験を持つ方との出会いや語りを支えるサポーターがいます。安心してご相談ください。
よくいただくご相談FAQ
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不育・流産・死産について
- 今回流産をしました。以前に化学流産を1回してます。不育症でしょうか。
定義では、2回以上の流産・死産、あるいは、早期新生児死亡(生後1週間以内の赤ちゃんの死亡)がある場合を不育症としています。流産を繰り返す方も不育症に含まれます。生化学的妊娠(化学流産)は流産回数には算出しません。
- 流産を2回繰り返しました。2回までは自然なことだから次を頑張ってと先生から言われました。次の妊娠が怖いです。
流産を繰り返した方でも、その後の妊娠で80%以上の方が出産されています。2回までは偶発的流産(胎児染色体異常によるもの)とも考えられ、その場合は次の妊娠には影響を及ぼしません。しかし、検査により何らかのリスク因子が見つかる可能性もあるため、2回以上の流産を経験された方は不育症検査の相談をしてみましょう。
- 不育症の検査はどこの病院でもできますか?
流産の原因ではなく、不育症を引き起こす可能性のあるリスク因子を検査します。基本的にはどこの婦人科でも検査を受けることができます。基本検査や選択的検査については一度専門相談を受けてみることをお勧めします。
- 不育症の助成金制度はありますか?
国が行う不育症の検査費用に対する助成金制度があります。対象検査は先進医療として告示されている不育症検査で、その実施機関として承認されている保健医療機関で実施するものとされています。自治体によっては独自の不育症助成金制度を設けているところもございます。一度ご相談ください。
- 不育症検査で異常なしでしたが、次の妊娠が怖いです。
不育症検査でリスク因子なし、異常なし、と診断されたら、その後は次の妊娠までいつもと変わらない生活に戻ります。また流産したらどうしよう、あの時こうしたから、もっとこうしていたらよかったのかなと、ご自分の行動や言動を振り返り後悔したり責めたりします。心の安定を保つためにも、次の妊娠や妊娠成立後の検診などでも、医療スタッフや心理士などとのカウンセリングの機会を持つとよいでしょう。
- 流産や死産の喪失を語る場はありますか?
おおいた不妊・不育相談センターでは、おいで語ろう会 という当事者の皆様が集まり語れる場の提供や会の運営をしています。お知らせ欄に開催予定を掲載しています。ぜひご覧ください。
- 過去の中絶は流産の原因になりますか?
ずっと気がかりだったと、苦しい胸の内を話される場面に多く遭遇します。多くの場合心配することはありませんが、心配であれば医師に相談してみましょう。
- コーヒーやお酒は流産の原因になりますか?
コーヒーは直接的な原因とは言えませんが過剰摂取(一日3杯以上)ではそのリスクが高まる可能性があると言われています。飲酒は原因になる可能性があります。妊娠時期は控えるようにしましょう。喫煙は副流煙も含め原因になり得ます。禁煙するようにしてください。
- 仕事や日ごろの生活でストレスだったり無理をしたことが悪かったのですか?
あの時こうしたから悪かったのかなと、ご自分のことを責めてしまうご相談はとてもたくさん届きます。そうではないですよとお伝えしても、こうした自責感や後悔は、流産の悲しみや次の妊娠の不安とともに長く続きます。気持ちが共有できる方と話をしたり、相談したりすることで一人で抱え込まないようにすることもストレスを軽減することの一つの方法になります。
- 妊娠する前に受ける検査で流産を防げると聞いたのですが…。
多分、着床前遺伝学的検査のことをお尋ねなのではと思います。この検査は不妊症および不育症を対象とした検査で、現在各学会等でたくさんの議論がなされ、新しい見解や細則が決まりつつあります。今後の有用性が期待される専門性の高い検査ではありますが、課題もあります。